『闇の中を彷徨い歩く旅人』
白銀の《短剣》(ナイフ)を携え その男は何処を目指すのか…
緋色の雨が降り注ぐ都 それは人間の鮮血
その男は雨に濡れながら 唯々其処で佇んでいた
彼を見付けた獲物を探す魔物 その刹那に閃光が疾った
切り刻まれた《嘗て魔物であった物》(それ)は崩れ落ちた
《闇の中を彷徨い歩く旅人》(ホロウ)の夢は終わらない…
彼が身に付けた力は魔を呼び寄せ負を誘う
尋常ならざるその精神に刻まれたるは正義の焔
決して揺らぐ事のない信念の杯を基に灼え続け
侵す事を赦しはしない敢然と立ち塞がる想い
総ては…失った《恋人であった魔法使い》(エデン)を取り戻す為…
白銀の《短剣》(ナイフ)を携え その男は何処を目指すのか…
辿り着いた答の先に見えたモノ それは人間ではないモノ
《かつて恋人だったモノ》(それ)は悲しそうに涙を浮かべた
《愛する者を失った旅人》(ホロウ)は 天高く《世界の終末と謳われた短剣》(ナイフ)を掲げた
緋色の雨が降り注ぐ神殿 その中で彼は 唯々雨音に讃えられていた
失くしたモノを取り戻す旅は…終わりを、知らない
☆コメント☆
制作日2007年5月5日
制作時間約30分
「鋼の錬金術師 シャンバラを征く者」を見た後に書いた詞(詩)。
最近…詞(詩)が書けなくなっていた。スランプとでも言うのだろうか。
これも…詞(詩)ではない。そんな気がする。
…答えは、読む人の心の中に。
物語は…ホロウのエデンを巡る旅物語。
旅の末、エデンは人間ではないものとして生まれ変わる。
ホロウがナイフを掲げ、総てに決着を付けた…。
悲しくも、強い想いを載せた物語…。
※上記コメントは、制作当時のものを原文のまま掲載しています。