『パンドラの剣 序章 -囚われの少女-』

今君も 同じ夜空を見れているだろうか

一振りの剣と安物の鎧 木で出来た盾を手に取り
僕は君を捜し歩く
小さな魔物と血の匂い 広がる腐臭は人の臓物
命を削り戦い歩く

今君は 囚われの牢獄で何を思うだろうか
一兵士に過ぎない僕の事など忘れているだろうか
手の届かない高嶺の花を具現化したような君を
僕はどんな手段を使っても取り戻してみせるから…

事の始まりはある日の夕刻 彼女の部屋のバルコニー
君は寂しそうに眺めていた
護衛を任され君の傍で 僕は嬉しさと切なさを覚えた
そんな僕に笑いかけてくれた

あの時君は こんな僕に色々な事を話してくれたね
一兵士に過ぎない僕に色々な事を聞いてくれたね
手の届く距離に居ながら君は機械兵士に連れ去られた
無力な自分に嘆きながらも僕は奪還を月に誓った

魔法の使えない僕に 特別な力もない僕に
二人の親友は何も言わずついてきてくれた
《半魔法徒の彼》(セゼル)と《王国兵士団長の彼》(ディークス)
そして《王国姫護衛の任に就く僕》(ラグナ)

―――彼らの戦いの冒険譚は、始まったばかり…―――



☆コメント☆
制作日2007年8月23日
制作時間約15分
昔から考えている「パンドラの剣」をモチーフに書いた作品。
主人公ラグナは、ある国のお姫様ルナを護る役目を持った王国兵士。
ある日ラグナが彼女の部屋のバルコニーに行くと、そこへ謎の機械兵士が現れた。
必死の戦闘の末、彼は負けてしまい、姫も攫われてしまった。
護る役目しか持たない一介の王国兵士でありながらも
姫に恋心を抱いてしまったラグナ。怪我が完治しないままで
姫を探す旅に出ようとする。そこへセゼルとディークスの二人が。
こうして、姫奪還の旅が…そして、世界の運命を握る鍵を求める旅が始まった…。

まぁ、最初はこんな感じってとこかな(笑)
完全なファンタジー作品がモチーフだからかなり無理があるけど
逆にだからこそ無理を言っても不思議じゃなく普通に出来るって所が強みかな。

※上記コメントは、制作当時のものを原文のまま掲載しています。