『コトバ』

―ただ普通に日々を過ごしているだけなのに
降りかかる火の粉のような言葉の数々―

至って平凡な俗に言う普通
そんな生活を過ごしていた

朝起きて会社に行き
仕事をこなして
夜には帰り眠りに就く

それはある日突然崩れた
周囲の自分を見る目の冷たさ

何が起きているのか
分からなかった
初めは言葉はなかった

追い討ちはどんどん増えていく
ある日を境に誰も口を利かなくなった
ある日からは花が添えられるようになった

それまで耐えていた心が
段々弱音を吐き始める
決定的な言葉が突き刺さる
何もしていないのに

只管に狂気の言葉が
いつから狂い始めたんだろうか

ただ普通の日々を過ごしたいだけなのに
降り注ぐ冷雨のような言葉という凶器

何も起きないで欲しい
ただそう願っていた
でも届きそうもないから

もうこんなの耐え切れないんだ
それならいっそ自分がイナクナレバイイ
それなら消エテシマエバソレガイチバン

これまで耐えていた心が
何も吐かなくなった
決定的な行動が突き刺さる
それでも止めようとする人
只管に侠気の言葉を
イツマデ続クンダロウカ

元凶の渦は周囲の全てを変貌させた
ほんの少しの勘違いと嫉妬から生まれた
醜い思いは周囲の全てを巻き込んだ

自分に降り注ぐ言葉の意味を理解していますか?
全て優しい言葉だなんて勘違いしていませんか?

所詮人間の心は脆いもの
言葉が含む本当の意味を
理解しなければ
本当の生き方なんて
出来やしないのです


☆コメント☆
制作日:2009年11月9日
製作時間:約20分
お題:誹謗中傷@キボウノヒカリ

誰からも好かれていた男性が、ある日突然
謂れのない中傷をされるようになってしまう。
見に覚えのない彼を苦しめる言葉や行動は
日に日に酷さを増していき、耐えかねた彼は
自殺を図ってしまう。
しかし彼を信じる友人のお陰で彼は助かる。
原因を探ってみるが中々元凶らしいものは見付からない。

最後に辿り着いた先に見付けた理由は
ある女性のちょっとした勘違いと
嫉妬心から生まれた醜いものだった。

いつなんどき、どのようなタイミングで
アナタが誹謗中傷を受けるかは分からない。
そんな怖さを引き出せたらと思いながら書きました。
でも書き上げてみればなんか微妙な雰囲気…orz
もっと上手く書き上げたいもんですorz

※上記コメントは、制作当時のものを原文のまま掲載しています。