『蝋燭』

神様がもし居るんだとしたら
どうしてあの人だけ短い蝋燭にしたの?

どんなに小さな火だとしても
誰だっていつも燃え続けてる

それは必ず終わりがやってくる
決められた時間を嫌でも教える

でもそれは僕らには分からない
だって僕らは神様じゃない

神様がもし居るんだとしたら
どうしてあの人だけ短い蝋燭にしたの?
僕らはいつも神様を気取ってる
でも僕らに蝋燭を長くする事は出来ない

それなのにあの人はいつも
誰よりも熱くて大きな炎で

あの人が知らなくてもきっと
心が分かってるのかもしれない

僕らに出来る事はすごく少ない
だって僕らは神様じゃない
だけど僕らは人形じゃない!

神様がもし居ないのならば
誰があの人の蝋燭だけ短くしたの?
僕らはいつも神様を騙ってる
でも僕らに蝋燭を等しくする事は出来ない

神様じゃなくて 人形じゃなくて
僕らは生きてる! 僕らは人間なんだ!

僕らに出来る事はすごく少ない
だけど何も出来ない訳じゃない
きっと何かが出来るはずなんだ!

神様がもし居るんだとしたら
どうしてあの人の蝋燭だけ短くしたの?
僕らはいつも神様を気取ってる
でも僕らに蝋燭を長くする事は出来ない

神様なんか居なくたって
僕らに出来る事はきっと何かあるから
風を避けよう、雨を避けよう
僕らが一緒に燃え上がる事は出来るんだ!
あの人だけなんて、させはしないんだ!!


☆コメント☆
制作日:2010年4月29日
制作時間:約20分

「もしも自分の友達や、大切な人があまり長くなかったら…
そんな設定で書き上げた作品。

人の命を蝋燭に例えて、常に命は燃え続けているという表現にした。
「神様どうして?」という自分の葛藤を描きながらも
「神様なんかいなくたって…!」と自分に言い聞かせて
迷いを振り払おうとしている感じの流れ。

神様、僕ら、あの人…と、くどい位同じ言い回しを使うのはあえて。
そうする事でそのイメージを聞き手に焼き付けたいという思い。
そして「あなたならどうしますか」と問い掛けるような
感情移入して聴いて欲しい感じをイメージして。

※上記コメントは、制作当時の原文の一部を掲載しています。